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川越のつんぼ

小噺

ある耳の悪い旅人が川を越えようとしていた。深さはどんなもんかと思案していると、 川向こうに人が通ったので聞いてみることにした。
「おーい。そこの人、この川はどれくらい深いかね」
これに気づいた川向こうの人。実はこの人も耳が悪い。自分の耳のあたりを指差して
「お前さん何か言っているようだが、悪いが俺は耳が遠くて聞こえないんだ」
これを見た旅人、一人納得して「耳まで水かさがあるんじゃぁ、ここで川を越すのはよそう」
別名:つんぼの川渡り
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